多汗症とは

 暑いときや辛いものを食べたとき,緊張したときなどに汗をかくのは生体の正常な反応です。中には,汗をかくことが多い汗かき体質の人もいます。しかし,その発汗が病的なものである場合,多汗症と呼んで区別しています。背中や手のひら,脇の下,頭や顔などに多くの汗をかくケースがよく見られます。脇の下での発汗が多い場合,いわゆるワキガを併発して悪臭を出してしまうことも多くなります。さらに,多汗症と言っても,上記のような局所的な発汗の状態もあれば,胴体を中心に発汗する全身性の多汗症もあります。厄介なのは,簡単に治療が行なえる症状ではなく,また現われる症状が自覚症状だけでなく他覚症状としても見られることが多い,ということです。

多汗症を漢方薬で治療する

 多汗症の治療は,短期間で簡単に行なえる訳ではありません。メンタル的なところに原因がある場合には長期にわたるカウンセリングなどが必要になりますし,汗腺の働きを弱める美容外科的な手術には高額な費用が掛かります。さらに,よく取り入れられる治療法が,漢方薬療法です。漢方薬は副作用も比較的少なく,単に症状を抑える通常の医薬品と異なり,体質を改善するのに役立ちますから,体への負担も少なくて済みます。漢方薬に限らずどんな薬にも言えることですが,薬のマッチングの問題から,希望していても漢方薬治療が合わないケースもあります。専門医の指導の下に,自分の状態を確かめながら,適切な治療を受ける必要があると言えるでしょう。

多汗症の対策

 体温のコントロールなどのために自律神経が発汗を促して汗をかく,というのが発汗の仕組みですが,運動も興奮もしていないのに平常時にたくさんの汗をかくようなときには,多汗症が疑われます。多汗症か単なる汗かき体質なのかは医師の判断を仰がなければいけませんが,いずれにしても汗を多くかく状態には変わりありませんので,それに対する対策が必要です。汗そのものはさほど臭さはないものなのですが,それが皮膚表面や空気中の雑菌などと混ざり合って臭いを発するようになります。ですから,汗をかいたら小まめにふき取ることが大切です。そのためにハンドタオルや大き目のハンカチなどを持っておくと安心できますので,緊張から来る発汗をある程度抑えることができます。




多汗症には漢方薬