年を取ると聴力障害,つまり難聴が起きてしまいます。その原因は何でしょうか?ここでは,聴力障害の原因についての情報とともに,若いうちから聴力障害を起こさないようにするための注意点についてもまとめています。
年齢を重ねるにつれて,それぞれの感覚器の働きが鈍くなっていくのはよくあることです。聴力障害もその一つ。年を取ると,耳が聞こえにくくなってしまいます。これは老人性難聴と呼ばれていますが,徐々に聞こえにくくなるために,自分で意識しないまま進行してしまうことが多いようです。そしてあるとき,以前に比べて聞き取りにくいとか,聞こえるけど何と言っているか分からない,というような聞き取りにくさを訴えるようになります。高齢者の中には,このような聴力障害によって孤独感や疎外感を感じる人も多く,放置すると引きこもりがちになることもあります。こうした加齢による難聴だけでなく,環境や生活習慣によって,若年者でも聴力障害を抱えることがあります。
加齢によって聴力障害が起きることの原因は,内耳部分の蝸牛というところにある有毛細胞が次第に脱落していくことにあります。この有毛細胞は手前部分,つまり高音を感知する部分から順に弱っていきますので,男性の低い声よりも女性の高い声の方が聞こえにくくなることが多いようです。また,高い周波数の音を長時間,大音量で聞いていると,内耳を傷めることになります。ですから,騒音の中で過ごすことが多い人や,ヘッドホンで長時間音楽を聴くような人なども,聴力障害を起こしやすいと言えます。音は,外耳・鼓膜・内耳を通り,神経に乗って脳に伝えられますが,このどの部分でトラブルが起きていても,聴力障害が起きてしまいます。
一度聴力障害を起こすと,回復させることはほとんど無理です。ですから,難聴になることがないように普段から注意をして予防することは大切です。加齢によって耳の働きが弱くなることは仕方ありませんが,生活の中で聴力障害を起こす原因を作っていないか考える必要があるでしょう。特に最近では,携帯音楽プレーヤーが普及し,バッテリーの性能が向上したことで,長時間ヘッドホンやイヤホンで音楽を聴く人が多くなりました。これは使い方を誤ると聴力障害の原因となりかねませんので注意が必要です。外の音が聞こえて会話ができる程度にボリュームを調整し,時々外して耳を休ませるようにしましょう。耳への負担を軽くすることは,聴力障害を予防する上で大切なことです。
周りの音が聞こえにくくなったというような自覚症状があるならば,早めに病院で診てもらいましょう。早期ならば,それ以上症状が悪くなるのを防げるかもしれません。また聴力障害になってしまうと,初めは補聴器を着けるのをためらってしまうものです。特に若い人はそうかもしれません。しかし,音が聞こえにくいということは,周りの人にも迷惑がかかりますし,何より自分自身の生活にも支障をきたしてしまいます。特に外にいる時などは周囲の音が聞こえにくいと大変危険ですので,しっかりと補聴器を使用するようにしましょう。今では健康な耳に近い状態で音を集める補聴器も発売されています。今までのように頭が疲れない,雑音が大きくならず明瞭に聞き取れる,と好評なようです。10日間無料で貸し出しを行っており,実際に使用感を確かめてから購入できるサービスもありますから,利用してみるのも良いでしょう。